清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第83話)

第83話:「郷に入れば・・・」を伝えるのは、自分の心と行動だと思います。

 日常はほとんど私鉄を使って移動しています。週末といっても、各駅での乗降の混雑は普段とさして変わることがありません。しかも最近は、目的の駅で降りようとしても、ドアの側から決して離れることなく、頑として動こうとしない御仁に出会う頻度も高くなり、なかなか人の合間を縫って器用にステップを踏んでいかないと、所定の時間内に乗り降りが完了しないことすらあります。

 土曜日の日中は、ウィークデイよりは若干処しやすいかと思っていても、今度は若い学生や子供づれの登場で、やはりなかなか思うようにはいかないもの。

 最近の土曜日に出会った私鉄駅での出来事。

 いつものように電車が駅に滑り込む。幾つかの地下鉄が交差する主要駅です。降りる人も数多い。ドア近くに立っていた私も、一旦降りてから再度乗った方が邪魔ではなさそうだ。降りようとした時に青い眼の少年と眼が合った。小学校高学年か中学生くらいに見えた。降りてくる人の間から乗り込もうと身構えている様子。その時、少し遠くからの厳しい声“Stop!”。彼の母親であろう。「ドアの横に立って道を開ける」ように指示している。少年は素直に通り道を空けて側面に立った。私は彼の眼を見て微笑みました。

 再度乗り込んで、私が降りる駅。ここもかなりの混みよう。さあ着いた、の思いでドアの方に進む。今度は日本人の少年が脱兎のごとく乗り込んでくる。まだ、多くの人が降りる途中である。少し遠くから厳しい声が聞こえる。「早く!早く!」。どうやらその子どもの母親らしい。「早く乗り込んで席を確保する」ように指示している。

 日本人の道徳心とは何なのでしょうか。「郷に入れば郷に従え」=“When in Rome,do as the Romans do.”

 さあ、われわれは日本の日常的な道徳心を、どう伝えれば良いのでしょうか?(第84話に続きます)

 

清野氏 法政大学 講義

株式会社マップス 代表取締役 清野 裕司

Eメール: maps@mapscom.co.jp

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