清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第130話)

第130話:「現場力」は、ビジネスを動かす駆動力です。

 ビジネスにおいてよく聞く言葉の一つに「現場百回」があります。何事も、現場で起きている事実をつぶさに見ることによって、改めて新しい発想や方法が生まれてくることを言います。決して、机上の取りまとめには止まらないプラスαの何かがある。それが「現場」というもの。私は「現場百見」と言っています。

 わが国のビジネスモデルの多くが、この「現場力」を背景にして成り立っていることは、よく知られています。製造の現場、営業の現場、企画の現場、取引の現場・・・、そのどれか一つが欠けてしまうと、ビジネス自体が円滑に動かなくなるもの。「現場・現物・現実」の「3現主義」を持ち出すまでもなく、現場には様々な情報が埋もれています。何よりも、お客様に最も近いのがビジネスの現場です。

 過去の成功体験をベースにして新しい事業を考えても、なかなかうまくいかない、という場面に出逢います。その理由の一つに、現場自身の変化があるのです。たかだか5年前には当たり前だったことが、今では陳腐化し、従来のやり方が通じないことはよくあること。「こうなるはずだ・・・、けど」「あれ~っ、おかしいな、以前は大丈夫だったのに」といった言葉を聞くにつけ、現場変化への適応力の向上が必要と、自分にも言い聞かせています。現場は、ビジネスを動かしている「駆動」力なのです。

 ところが最近、どうも「現場」力が衰えているように感じます。バーチャルな世界での夢想と、実際にモノがやり取りされる現場が混在しているのでしょうか。公共の業務においても、守るべきことが守られていないと指摘されることがあります。警察官の対応や、受刑囚の脱獄。いつか映画で見たことのあるような場面に、現実の世界で遭遇してしまうからです。

 ビジネス力の根源は「現場」にある。日常生活における買い物も、「買い物の現場」=「買い場」でなされているのです。瞬間的な顧客との接点こそが、「現場」の力を生み出していることを忘れてはいけないと思います。(第131話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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