エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第231話)

第231話:予想以上に盛り上がるラグビーW杯

 開催前は赤字が懸念されていたラグビーワールドカップだが、テレビドラマによるラグビーの認知度向上や日本代表の活躍等もあり、予想を覆してチケットの売れ行きは好調となっている。ラグビー発祥国であるイギリスの文化的な背景から、会場でのビール消費も好調となる等、かなりの経済効果が出現している可能性のあるラグビーワールドカップ特需。また、インバウンド需要も相まって、大会収支の黒字決算も見込まれる。

 ラグビーワールドカップは最大規模の世界的スポーツイベントの一つであることから、様々な経済効果が出現しており、今回も例外ではないだろう。その経済効果は、組織委員会の試算によると4,300億円を超える規模となっている。しかし、その直接効果の内訳は「スタジアム等インフラ整備費用」「大会運営費用」「国内客による消費」「訪日外国人による消費」であり、開催に向けて行われた道路や鉄道などのインフラ整備は含まれていない。このため、組織委員会が試算した4,372億円にプラスアルファの経済効果が上乗せされる可能性があるだろう。

 ただし、これはあくまで経済波及効果ベースの金額であり、GDP増加分に換算すれば2,166億円程度になると試算されている。中でも「訪日外国人客による消費」は大きな経済効果がありそうだ。大会を目的とした訪日外国人客によるスタジアムやファンゾーン、ホスピタリティプログラムをはじめ、市街地や観光地での消費による経済効果として1,057億円(GDP増加分522億円)、国内客による消費の経済波及効果も160億円(GDP増加分78億円)見込まれていたが、スタジアム等インフラ整備費用の経済波及効果も400億円(GDP増加分181億円)が見込まれている。更に民間では、ホテルや商業施設の建設や改修、さらにラグビーワールドカップ終了後の再開発にも設備投資が行われる可能性があろう。

 2020年東京五輪では、開催期間は17日間となる。それに対して、ラグビーワールドカップの開催期間は44日間で東京五輪の倍以上となり、試合が行われない日も18日もあることから、飲食やレジャーなどの消費が増えている可能性が高い。特に、北海道から九州までの全国12都市12会場で開催され、見込まれている訪日客は50万人である。こうしたことから、経済効果の影響が広く共有されていることが予想される。

 また、大会では1000人規模のボランティアスタッフがスタジアムでの試合運営補助役や市街地でのサポーターガイド役を務めている。こうしたスタジアム等の会場運営、大会出場チーム、大会ゲスト、メディアなどに提供するサービスに伴う支出などによる経済波及効果も300億円(GDP増加分208億円)が見込まれている。

 実際に新聞報道では、神戸市内のあるホテルでは、開幕直前から外国人客が増加し、特に欧州からの宿泊客の予約は、神戸での試合開催直前となる24日から神戸での最終戦となる10月8日までで前年同期比2.6倍と急増したようだ。また、開催期間が長く、試合会場が点在していたこともあり、地方発の日帰りツアーやキャンピングカーのレンタルも増え、W杯特需が各地で高まったことも報告されている。(第232話につづきます)

永濱 利廣 氏

第一生命経済研究所
経済調査部 首席エコノミスト
永濱利廣

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エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第230話)

第230話:消費増税後の課題

 今後の消費税率引き上げにおける課題としては、まずデフレ脱却への影響が指摘できる。理由としては、既に内閣府が試算するGDPギャップはプラスだが、ESPフォーキャスト調査に基づけば、フォーキャスターのコンセンサス通りに成長した場合は、2019年10月から消費税率を引き上げることで再度デフレギャップが生じてしまうためである。特に、2014年4月に消費税率を引き上げた際も、引き上げ直前にデフレギャップが一時的に解消したものの、消費税率引き上げ直後に安倍政権発足以前の水準までデフレギャップが逆戻りしてしまった経緯がある。

 また、前回の消費税率引き上げの影響を勘案すると、安定的な財源が確保されることにより税収増が期待できる一方で、家計の恒常的な購買力低下で内需への影響が大きいという声もある。従って、更なる家計向けの支援策等、ある程度の規模の予算を配分した対策は不可欠であると思われる。一方で、将来のさらなる消費税率引き上げ幅を抑制する意味でも、社会保障の効率化も必要な策といえる。

 なお、諸外国においては、標準税率が平均15%を超えているにもかかわらず、食料品の軽減税率が5%以下になっていることからすれば、日本も2023年10月からのインボイスの導入を前提に、標準税率を引き上げる際には軽減税率を引き下げることも検討に値するだろう。ちなみに、今回の酒類・外食を除く食料品を軽減税率の対象とすれば、軽減税率1%引き下げに際して0.5兆円の財源が必要となる一方、標準税率1%引き上げで税収が2.3兆円増えることになる。つまり、8%の軽減税率を0%にするには4兆円の財源が必要となる。あくまで筆者の考えだか、軽減税率を0%にしても標準税率を12%以上に引き上げれば、ネットで消費税収はプラスとなる。従って、将来的にはインボイス導入で益税問題を解消するとともに、標準税率の引き上げと軽減税率の引き下げをすることが検討に値しよう。将来的にも、更なる消費増税を実施しても生活必需性の高い軽減税率の引き下げを併用すれば、その後の消費増税も実施しやすくなるが、逆に負担軽減策をおろそかにして国民の不満を高めてしまうとその後の消費増税が政治的に困難になるだろう。将来の消費税率引き上げを確実なものにするという意味でも、家計負担軽減策は不可決であると考えられる。(第231話に続きます)

永濱 利廣 氏

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エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第229話)

第229話:負担額自体は前回の1/4程度となる今回の消費増税

 今回の消費増税の負担額を試算すると、消費増税そのものは景気へのダメージが前回の四分の一程度になると判断される。参考のために97年度と2014年度、それから今回2019年10月に2%ポイント引き上げた場合のそれぞれについてマクロの負担額を見ると、97年度は消費税率の引上げ幅自体は2%で、負担増は5兆円程度と限定的であった。

 しかし、特別減税の廃止や年金医療保険改革等の負担が重なり、結果的には9兆円近い大きな負担となった。更に、景気対策がない中で同年6月にアジア通貨危機が起こり、同年11月に金融システム不安が生じたため、景気は腰折れをしてしまった。

 確かに、97年度は消費増税以外の負担増もあったため、消費増税の影響だけで景気が腰折れしたとは判断できない。しかし、前回2014年の消費税率3%の引き上げは、それだけで8兆円以上の負担増になり、家計にも相当大きな負担がのしかかった。

 今回2019年10月の消費増税の負担額は、財務省の試算によれば、2019 年10月から軽減税率を導入せずに消費税率が10%に引き上げられると、最終的に税収が5.6 兆円増えることになる。一方で酒類・外食を除く食料を軽減税率の対象品目とした場合の必要な財源が1兆円、教育無償化に伴う必要な財源が2.4兆円となることなどから、家計全体では恒久的に2.5兆円程度の負担にとどまることを示唆している。

  一方、2018年の総務省『家計調査』を用いて、具体的に平均的家計への負担額を試算すれば、年間約4.5万円の負担増となる。また、世帯主の年齢階層別の負担額を算出すると、世帯主の年齢が30 代~60代の世帯では4万円/年を上回るも、世帯主が29 歳以下か70代以上になるとその額が4万円/年を下回る。

 同様に、世帯の年収階層別では、年収が1500 万円以上の世帯では負担額が8万円/年を上回るも、年収200 万円未満ではその額が2.1万円/年となる。

 先述の通り、2019 年10月に予定する消費増税の使い道を巡っては、増収分の2.4兆円を教育無償化・負担軽減等に充当することになる。これは、家計全体では2.4兆円程度の所得減税と同程度の効果になることを示唆している。

 そこで、内閣府のマクロ計量モデルの乗数をもとに経済成長率への影響を試算すれば、前回は駆け込み需要により2013年度の成長率が+0.7%ポイント引き上げられた一方で2014年度の経済成長率は▲1.5%ポイントも押し下げられたと試算される。同様に今回の影響も試算すれば、前年は駆け込み需要により+0.2%ポイント経済成長率を押し上げるにとどまり、キャッシュレス決済のポイント還元などの影響により、消費税率を引き上げてから1年の経済成長率も▲0.3%ポイントにとどまるが、臨時特別予算措置が終わる2年目には経済成長率を更に▲0.4%ポイント程度押し下げると試算される。従って、外部環境にもよるが、消費税率の引き上げは、長期間にわたって景気腰折れのリスクを高めることになろう。(第230話に続きます)

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エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第195話)

第195話:消費増税の総合的影響

 内閣府の最新マクロ計量モデルの乗数を使って、前回2014年4月の消費税率3%引き上げの際の個人消費や経済成長率への影響を試算した。すると、2013年度は駆け込み需要により個人消費の押し上げ等を通じて経済成長率が+0.7%引き上げられた一方で、2014年度は個人消費の押し下げなどを通じて経済成長率が▲1.5%押し下げられたことになる。

 一方、今回2019年10月に軽減税率を導入した上で税率を2%引き上げた場合の効果を試算すると、前年は駆け込み需要で個人消費の押し上げ等を通じて経済成長率を+0.4%押し上げるが、引き上げた年は個人消費の押し下げ等を通じて経済成長率を▲0.8%押し下げることになる。ただ、2019年10月の消費増税では、2.4兆円が幼児教育の無償化や社会保障の充実に充当される一方で、昨年度実施したたばこ税や所得税の見直しなどによる財源確保でも家計負担が0.3兆円増えることになっている。これは、家計全体で実質的に2.1兆円の所得減税になるが、ここにポイント還元やプレミアム付き商品券、住まい給付金、次世代住宅ポイント制度など臨時・特別の予算措置のプラス効果が加わっても、1年目の成長率の押し下げは▲0.7%となると試算される。

 なお、ここに防災・減災、国土強靭化等の対策がGDPの押し上げにつながると、今回の消費増税は、前回と比べて経済成長率の押し下げ効果がもう少し小さくなる可能性がある。ただし、2020年東京五輪の特需の反動減や米国経済の減速が生じる時期と重なる可能性があることには要注意だ。五輪特需は建設投資が主だが、1964年開催の東京五輪では経済成長率のピークは前年の1963年10~12月期だった。2020年8月開催の東京五輪にあてはめると、2019年7~9月期になる。また、2018年春から減税の効果が出てきた米国経済も、利上げや貿易摩擦の影響もあり、2019年後半になると減税効果が一巡して成長率の減速は避けられない。このため、いくら手厚い消費増税対策を実施しても、外部環境次第では税率引き上げが景気腰折れの引き金を引く可能性はあるだろう。

 一方、消費税率引き上げの効果は、財政収支の動向と切り離して評価することはできない。そこで、内閣府マクロ計量モデルの乗数を基に、消費税率引き上げに伴う経済動向の変化を通じて事後的に財政収支/国内総生産(GDP)に及ぼす影響を試算した。

 まず、前回2014年4月の3%引き上げを前提に得られた試算結果によれば、財政収支への影響はGDP比で1年目と2年目が+0.9%ポイント、3年目が+0.8%ポイント程度の赤字縮小要因となる。だが、今回2019年10月の引き上げ案では、税率の引き上げ幅が2%にとどまり、軽減税率と幼児境域無償化、社会保障の充実による支援や臨時特別の予算措置が加わる。このため財政収支への影響はGDP比で+0.1%ポイント程度となり、財政赤字の縮小は2014年の1割強程度にとどまる。

 更に、2020年度までの3年間の事業規模が概ね7兆円程度とされる防災・減災、国土強靭化策も財政赤字の拡大要因となるため、その間の消費増税に伴う財政再建効果はほぼ相殺されてしまうだろう。(第196話に続きます)

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エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第194話)

第194話:消費増税の総合的影響

 2019年10月の消費増税前後における家計の恒久的な負担増加額を試算すると、消費税率引き上げに対応した新たな対策を考慮すれば、年額2.5兆円と前回2014年4月の3割強の負担となる。

 マクロの家計負担増減額は、1997年4月と2014年4月、2019年10月のそれぞれについて、日銀が消費増税前後の家計のネット負担額を試算している。これによれば、1997年は税率の引き上げ幅は2%で、負担増は年5.2兆円だった。しかし、所得減税打ち切りや医療費自己負担増などの歳入増が重なり、直接的には年8.5兆円の大きな歳入増になったと計算されている。

 しかも、景気対策がない中で1997年6月にアジア通貨危機が起こり、同年11月に山一証券の破綻など金融システム不安が生じて景気は腰折れをしてしまった。そのため、所得減等も考慮した最終的な負担増加額は年8.5兆円を大きく上回った可能性が高い。

 また、前回2014年の3%の引き上げは、それだけで年8.2兆円の負担増となり、給付措置や住宅ローン減税などの負担減を考慮しても、直接的には年8.0兆円の大きな負担増と計算されている。こちらも増税以降に個人消費のトレンドが大きく落ち込んでしまっており、所得の押し下げも含めた最終的な負担増加額は年8.0兆円以上と推察される。

 これに対し、2019年10月の消費増税の負担額は、軽減税率を導入せずに税率が10%に引き上げられると、直接的には家計負担が5.7兆円増えることになる。また、昨年度実施したたばこ税や所得税の見直しなどによる財源確保でも、家計負担が0.3兆円増えることになる。

 しかし、酒類・外食を除く食料を軽減税率の対象品目とした場合、1.1兆円の負担減となる。また、全世代型の社会保障制度の転換に向け、2.4兆円を幼児教育の無償化や社会保障の充実に活用することになっている。ここに、消費税率引き上げに対応した新たな対策として臨時・特別の予算措置が加わるが、恒久的な家計の直接的な負担額は年約2.5兆円にとどまることになる。

 なお、臨時、特別の予算措置となる(1)中小小売業等に関する消費者へのポイント還元の0.3兆円、(2)低所得・子育て世帯向けプレミアム付商品券の0.2兆円、(3)住宅の購入者等への支援の0.2兆円などの対策も加味すれば、短期的な家計の負担増加額はさらに少なくなる。また、家計負担には直接影響しないが、重要インフラの緊急点検等を踏まえた「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に基づき2020年度までの3年間で集中的に実施するため、その対策が発動されている間の増税効果はかなり少なくなるだろう。(第195話に続きます)

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