清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第136話)

136話:「春」の語源は「張る:はる」とも言われます。

 3月の末から4月の上旬まで、何となく通勤の電車が空いています。通学者が春休みの期間です。ちょっとした読書空間になる時でもあります。その間は、たかだか2週間程度。4月も後半になってくると、再び喧騒の空間になります。「はる」は「張る」からの音とも言われます。蕾が日の光をいっぱいに受けて張り裂けるような状況が浮かんできます。新しい門出をむかえ、胸いっぱいに夢を膨らませて会社の門をたたく新入社員。鞄いっぱいに教科書を詰め込んで、よろよろと足元がおぼつかない小学1年生。新しい動きを感じる春です。

 それまでの静けさが嘘のように蠢(うごめ)きだします。思えば、蠢くという字も、複数の虫の文字の上に春がかぶさっています。わが国の動き始めは、やはりこの季節と言えそうです。

 多くの企業も4月からは新年度。トップからの年度の抱負を聞くときです。例年のように「厳しい企業環境の中・・・・」という言葉が前置きになりますが、それでも、「今年こそは・・・」の想いが大いに膨らむ時です。自然界の蕾だけではなく、自らの想いの種も膨らみを持っていくときだと思います。企業の行動は、何を想うかによってその後の進路が決まります。何も想わなければ、今までやっていることが当たり前になり、新たな変革を生むこともなくなってしまいます。企業トップとして、自社の事業の領域に縄を張ることから経営は始まります。その縄の張り具合を常に見ていくことが、経営行動のスタートなのです。

 春4月。胸を張って自らの未来を見つめる新人に多く出会いたいと思います。はるかな未来に向けて、声を張り上げて自分の航路を夢見て欲しいものです。張り裂けそうになった想いが現実のものとなっていくとき、ビジネスパーソンとしての歩みが始まります。

 「春」は「張る」。しおれた想いに活力を注ぎ込む季節です。(第137話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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