清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第142話)

第142話:備える前に「クリアランス:整理」が始まります。

 春夏秋冬があることを当たり前に思って、季節感が実感できる風土の中で暮らしてきたわれわれとしては、ここ数年の夏の到来が1・2ヶ月早いような気がします。モノを購入するきっかけも、基本は季節の節目によっているところが多くみられます。「そろそろ夏になる。その備えに夏物を買い揃えよう」「寒さが間もなくやってくる。冬ものの防寒衣料を買い込んでおかないと、いざという時には困ってしまう」というのが、旧来の日本人の消費行動の基本パターンでもある「備える」消費です。

 季節だけではなく、「社会人になったからそれに合わせて自分の身なりをそれなりに整えよう」といった社会的なステージに「備える」といった行為もありました。あったと過去形で言うのも、最近は少なくなったことを実感するからです。ただ、人の暮らしの中での基本的な行為として、何がしかこれから起きることへの「備え」は少なからず残っているものです。

 しかし、販売の現場に行くと、備える前の「クリアランス」です。何かが起きる前に「整理」が始まる状況を目の当たりにします。それではなかなか「備え」の購買動機は起きようにもなくなってしまいます。日常生活における季節感すら希薄になってしまいますし、かつ、衝動的に生活を考える癖が出来てしまうような気もします。

 最近の生活行動が、どこか落ち着きがなく、どっしりと次を見据えた行動をとるというよりも、刹那的な消費行動が多くなっているのも、「備える」前に起きる「クリアランス:整理」の現場が生み出しているようにも感じます。(第143話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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