清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第148話)

第148話:「笑売」も「SHOW売」も「しょうばい:商売」のひとつです。

 既に各家庭は勿論、個人がテレビを所有するのが当たり前の時代です。かつて、家族のメンバーが揃ってテレビから流れる映像と音を視聴し、最も身近な情報源としてテレビが家族の時と空間をリードしていた時代がありました。

 決して歳を重ねたからだけとは思えません。私だけではなく、友人知己が同じような所感を発するようになってきています。「TVの番組が面白くない」「くだらない内容のものばかりで、見るものがない」「それにしても、つまらない・・・」といった声を多く聴くようになった気がします。

 明るい話題を身近にすることが少なくなったからでしょうか、何とかして明るい雰囲気を提供したいと、送り手サイドは考えるのかもしれません。見せかけの笑いや、上辺の明るさが見えれば善しとでも考えているのでしょうか。腹の底から笑えるものや芸、心から明るさや力を感じる話題や物語。その何れにも出会うことが乏しいのです。

 笑いを売るのが、お笑い芸人であるならば、自分自身が笑われるような存在になったのでは、腹の底からの笑いを誘発することは出来ないと思います。ただ哀れみをもって、あるときは嘲笑にも似た笑いしか得られないでしょう。笑いを売ることをビジネスにするプロの意識と態度に出会いたいものです。

 上辺の明るさで見れば、他人の結婚披露の様子を繰り返して見せられるのも辟易としてしまいます。当事者同士の祝宴に水を差すつもりはありません。それ自体はめでたいことですが、スポーツ選手や芸能人の婚礼を、SHOWのように見せられたのでは、まさにお手上げです。

 エンターテインメントには、「人を愉快に保つ」の意味があるはずです。瞬間的なモノ売り発想では商売にはなりません。街のリアルな動きの方が、売り物ではない笑いやSHOWがありそうに思えます。

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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