勉強会のご案内テーマ:テクノロジーが私たちの生活にどういう影響をもたらすのか

清水良胤氏
清水良胤氏

 大分気温が下がって、これから冬に向かっていこうとしている感じがします今日この頃ですね。山々の紅葉も大分標高が下がってきているようです。あと2-3週間もすると私たちの廻り木々も紅葉していくことでしょう。

 前回の勉強会では「グローバリゼーションは私たちの生活にどういう影響をもたらしているのか」をテーマに、ヴァンダナ・シヴァさんのビデオを鑑賞して、その後にワールドカフェを行いました。ビデオの中でモンサントという企業の世界戦略のために種子の自由が奪われ、27万人のインドの綿農家が自殺に追い込まれるというショッキングな出来事を知り、グローバリゼーションが民主主義を崩壊させるというヴァンダナ・シヴァさんの意見に啓発され、とても活発な議論が交わされ、とても有意義な時間を持つことができました。

 次回も社会的問題を扱ったビデオ鑑賞をして、ワールドカフェを行いたいと思います。そのためにいくつかのDVDを購入しました。工業化した食の問題を扱った「フードインク」、同じく飢餓に苦しむ人達と大量に廃棄される食料の問題に焦点を当てた「ありあまるごちそう」、そして20世紀に生まれた「遺伝子組み換え」と「原子力」の2つのテクノロジーが生み出す恐ろしい未来の現実という視点で問題提議をした「世界が食べられなくなる日」です。全部のDVDを観た結果、東日本大震災により原発の問題を抱えた今の日本に最もテーマ的に合っています「世界が食べられなくなる日」を上映することに致しました。<いのち>の根幹を脅かすこれら2つのテクノロジーの共通点は、もう後戻りができないこと、すでに世界中に拡散していること、そして体内に蓄積されやすいことです。8月末にDVDが販売されたばかりですので、皆さんもまだ観られていないかと思います。

 そこで次回ワールドカフェは「テクノロジーが私たちの生活にどういう影響をもたらすのか」をテーマに行いたいと思います。私たちは放射能の問題に直面しているので、前回以上に活発な議論が交わされることだと思います。対話を通して「場の叡智」が生み出される過程を楽しみましょう。

 そしてその後に、部屋を移り体系的なプラーナーヤーマ講座(ヨガの呼吸法)を開催します。普段なかなか体系的にお教えすることができませんでしたが、今回は準備のエクソサイズからプラーナーヤーマの全てをお伝えします。皆様が、自宅でいつでもできようになることを目指します。時間があればプラーナーヤーマの後に瞑想を行います。

 最近ではインテルやグーグルでも取り入れられている瞑想を中心としたマインドフルネス研修が注目を浴びておりますが、プラーヤーマは深い瞑想へと導く最高のテクニークとなります。また副交感神経を活性化しますので、身心の健康にとても有効です。

 次回も皆様と一緒に楽しい対話の場をつくり出し、創発的な体験をさせていただくことを楽しみにしております。最先端の組織開発の手法も、診断型から対話型に移行しております。ワールドカフェは対話型の最も基本となるワークです。私たちの未来は私たちの会話から生まれます。私たちの希望に溢れた未来をつくるために奮ってご参加ください。(勉強会は終了しました)

清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く(第13話)

第13話:「会社」の意味を知っていますか。

 あなたは「会社」を見たことがありますか。「何を今さら・・・。毎日通っているではないか」と言われるかもしれませんが、あなたが通っているのは、会社の場所=社屋であって、「会社」に通っているのではありません。通うのではなく、会社という「機能」に参画しているのです。「あそこが株式会社○○の本社だ!」と、我々が日常接し、眺めているのは、株式会社○○の本社社屋ということになります。

 会社とは英語では“Company”です。“Com”は、“Communication”のComと同じく、「共有する」ことを意味しています。そして“Pany”は「食糧」のことなのです。したがって、“Company”とは「食糧を共有する(同じ釜の飯を食う)」ということになります。しかし、単なる人の集合としてのみ見るだけでは、人の具体的な動きが見えて来ません。そこでさらに解釈して、“Pany”の食糧を、人が生きるうえで必要となる「根源的価値」と理解されるようになりました。

 会社=“Company”とは、「価値共有の集合」ということになります。

 果たして、各会社はどのような「価値」を生み出すために集まった集団なのでしょうか。昨今動きが急な「分社化」の考えも、多様な価値が分散化することを改め、価値を統合的集団に再編成する動きに他なりません。

 であれば、「あなたは毎日、どのような価値を生み出すために「会社」に参画していますか?」「あなたの「会社」が生み出している価値は何ですか?」

 自ら活動が生み出す成果の確認から、マーケティングの思考は始まります。(第14話に続きます)

株式会社マップス 代表取締役 清野 裕司 
Eメール: maps@mapscom.co.jp URL: http://www.mapscom.co.jp

清野先生法政大学講義風景
清野先生法政大学講義風景
法政大学講義風景
法政大学講義風景

The Kyushu ADVANTAGEが目指すコーポレートメッセージ(その2)

 世界はグローバル化に向けてまっしぐらという時代になってきました。大手企業だけでなく国内の中小企業も、海外市場やインバウンド市場を大いに注目しています。

 これまで、日本は海外に向けてどれくらいアピールしてきたのでしょうか。歴史をさかのぼってみますと、マッカーサー元帥が連れてきた米国の記者団から始まります。それは今有楽町にある外国人記者クラブ、正確には日本外国特派員協会になっています。弊社も海外メディアにPRしたいとき記者にここで投げ込みをしていますが、現在では100部投げ込む必要がなくなってしまいました。80から90年代は海外の記者は300人以上いたらしいですが、そのほとんどは香港やシンガポールに移りました。今では日本からは特別な記事しか出ません。

 そもそも80-90年代は海外向け広告のブーム期でした。Japan As No.1と言われた80年代のバブル期に資金調達も海外ファイナンス絶世の時代に入り、また当時メディアでの公示義務もあったことから、「今度○○企業の株を売り出す」というアナウンス広告、いわゆるツームストーン広告出稿が盛んでした。これは墓石広告と言われるように株や債券の売り出し、発行の時期や規模を何行かで記すだけの広告でした。

 この当時は海外マーケット拡大や円高から大手企業の海外工場移設にともない下請けメーカーや、また進出する企業をサポートする金融機関がこぞって海外に支社・支店を構え、まるで護送船団型グローリズムのようでした。

 当時日本製製品が欧米で高く評価される一方、日本企業への風当たりも強くなります。そこで各企業は「私たちはフレンドリーな企業である」ということをアピールするためにストーリーを中心とした広告を出します。これが海外向けアドバトリアル(記事体広告)の始まりです。

 当然ですが、この時代が日本の海外向け広告の全盛期で、海外メディアの記者たちも毎日のように日本のことを取り上げていました。

 バブル崩壊後の失われた20年は、ご存じのように円高やアジアの競争の激化から、人件費削減や国内設備投資減少など貧困の輸入と言われる現象に見舞われました。

 しかし、アジアの富裕層の出現により、ここにきて再び日本ブランドが再評価されています。また、これからの中間層の拡大は今までと違った市場が生み出される可能性も秘めています。

 そのために日本の、九州のストーリーをブランドに変えていきたいとThe Kyushu ADVANTAGEは考えています。

The Kyushu ADVANTAGE プロデューサー
(株)ジパング・ジャパン代表 吉野 晋吾

The Kyushu ADVANTAGEが目指すコーポレートメッセージ(その1)

thekyushuadvantage.jpは、海外に向け九州をアピールするサイトとして5月にローンチしました。ここでは企業だけでなく、九州のいろんなストーリーを取り上げ、紹介・PRしていきます。

 今後は、コンテンツを増やしながら、意味のある情報を世界に伝えていきたいと思っています。

 そこで、通常各企業が持っている海外向けの英文サイトと違うところをご説明させていただきたいと思います。The Kyushu ADVANTAGEのライターであるGiles Murrayの言葉を借りますと、Journalistic Point of View と Authentic English を上げています。

 海外に伝える企業ストーリーを書く場合、まずよっぽどの大企業でない限り、知名度がないところから入って行かなければなりません。海外の人にとって、まず知らない所からどのように興味をもって読んでもらうかは、企業内部の者が、伝えるよりも第三者的な視点から伝えるほうが効果的です。それをJournalistic Point of View(ジャーナリスティックな観点)と言っています。日本企業のHPはほとんどのストーリーを企業内部者で作り上げていることから、いいことが書いてあっても途中で読者は飽きてしまうことが多いようです。

 また、彼はAuthentic Englishが重要だと言っています。要は翻訳でない英語であることが重要です。これは海外の人が、いろんな雑誌等のメディアで慣れた地元の権威のあるといいますか、彼らが読みなれた本物の英語のことです。通常日本からの情報発信はどうしても、翻訳型の英語になってしまい、正しい英語であったとしても読み手には、なにか違和感が残る時があるようです。そもそも日本のことを日本人が書いた文章が英語になるので、気づき方、書き方が違ってくるのかもしれません。単に何かの紹介であればいいのでしょうが、企業がUniversal Significance (普遍的な重要性)を世界に伝えようとする場合は違ってきます。

 企業の英語のHPは特に、日本語を丁寧に訳した文章であればあるほど、インパクトがなくなるみたいです。この際思い切って、外国語のHPはデザインから変えてもいいのではないかと思います。

 いずれにしましても、海外へのコーポレート・メッセージは議論によって説得されるものではなくてはなりません。日本人は情報に対していつも受け身的であり、すぐに信用しますが、海外の方はそう簡単にはいきません。海外の人が納得し、興味をそそるストーリーでなければならないのです。

The Kyushu ADVANTAGE プロデューサー
(株)ジパング・ジャパン代表 吉野 晋吾

清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く(第12話)

第12話:地域の風土を感じさせるのが「地域ブランド」です

 ご当地商品、産直商品、産地ブランド・・・地域を売りものにしたモノやサービスが沢山あります。出張の都度、その土地の生活を少しでも覗こうと思いコンビニエンスストアに立ち寄ります。そして、がっかりしてしまいます。東京で日常触れている商品、いつも飲んでいる飲料、間食用のスナックと、どれも見慣れたものばかりが並んでいます。ある地に来ているとの想いが、一気に冷めてしまいます。オフィス近くのコンビニエンスストアを覗いた時と同じ自分に出会ってしまうからです。「地域モノ」とは「地域の文化」を色濃く出しているのではなく「地域」を中央の消費地で売るための記号でしかないのでしょうか。

 エリア・マーケティングという考え方があります。限定された地域の風土・文化に合わせ、そのエリア内の生活環境にマッチしたモノ・サービスの提供によって、地域を基軸とした経営の効率・効果を高めようとする行動です。そこには、地域の香りがあります。そこに住む人の顔が見えます。薄っぺらな言葉ではない、かの地に根ざした歴史と、えも言えぬ重みがあるもの。「地域」とは文化そのものではないでしょうか。エリア・マーケティングは、まさに生活文化を活かした経営を実践することと理解できます。

 昨今の「ご当地」「産地」モノには、どうやらそのような文化性が乏しいように感じます。上辺の記号としての「地名」とその地名から連想される一片のイメージを記号に置き換えて、商品やサービスの開発にあてているように感じてしまいます。売るための手段としてみれば、決して否定すべきものではないでしょうが、正しく「地域文化」を知らせ、共感者を募って欲しいもの。「地域を」売りものにするのではない「地域が」発信するマーケティングを実感できることを期待しています。(第13話に続きます)
kiyono 1005

株式会社マップス
代表取締役 清野 裕司

Eメール: maps@mapscom.co.jp
株式会社マップスURL: http://www.mapscom.co.jp