原秀治の“わくわくイノベーション”コラム/柔らかい発想(第30話)

第30話:利益モデル・イノベーション

 イノベーション・モデルのパターンの中に、利益モデル・イノベーションがあります。簡単に言えば、「どのようにして利益を得るか」です。

 競合他社(他店)より高い料金を設定するプレミアム価格。市場が価格を決めるオークション。耐久性のある「カミソリ」は低価格設定にしておき、使い捨て部分の「替刃」にはプレミアム価格で販売することで継続して利益を得る方法などがあります。

 時々、私が行く「うどん店」は、かけうどんの価格は300円です。300円という安さもあり店内は日々満席です。店内はカウンター席のみで、カウンターの棚上には、おにぎり皿と肉・魚・野菜類の天ぷら皿が置いています。店長さんは、来店客に「肉・魚」の天ぷらをオプションとして勧めます。

 さらに、肉類の天ぷらを注文したお客さんには、「肉には玉ねぎが合うよ。甘くて美味しいよ」。さらに、「おにぎり」も勧めていきます。

 大抵のお客さんは、言われたとおりに注文します。300円が700円から800円ぐらいになっています。300円では利益が薄いのですが、客単価を上げることで、利益幅を大きくしています。

 一方、近隣の飲食店はどうでしょうか?来店客が少ないのです。商品力・サービス力は普通であり、どこにでもあるお店です。

 理由を直接聞いてみると、「立地が悪い。繁盛しているお店は安売りしているのが原因だ」と言われます。

 繁盛している「うどん店」は、特段に商品力が高いのではなく、商品説明というサービス付加価値があるのです。最近、こういった商品説明力のある商売人が少なくなった気がします。

 TVショツピング・通販で有名な「ジャパネットたかた」もユニークな商品説明というイノベーション手法で企業が成長したのではないでしょうか?

 「どのようにして利益を得るか?」イノベーションへの大切な問いです。(第31話に続きます)

 

毎月開催している「わくわくイノベーション塾」では、参加者の想いと対話を重視した「オープンな共創の場」の提供により、皆さんと一緒に地域の未来を描いています。

 わくわくイノベーション塾の詳細は、下記リンクの「新着情報」でご覧になれます。

http://www.biznavi.co.jp/news/171.html

https://faavo.jp/fukuoka

原 秀治 氏

原 秀治 氏

株式会社ビズ・ナビ&カンパニー

シニア・コンサルタント 原 秀治

Eメール:shuji@biznavi.co.jp

URL: http://www.biznavi.co.jp/

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☆原 秀治(はら しゅうじ)

☆所属コンサルティング会社

株式会社 ビズ・ナビ&カンパニー

・シニア コンサルタント(MBA)

・FAAVO福岡(ファンド最高運営責任者)

・わくわくイノベーション塾(主宰者)

 

☆専門領域 (企業コンサルティング&研修講師)

・イノベーション発想(未来シナリオ含む)

・戦略的問題解決(交渉術含む)

・意思決定と行動

 

☆開催セミナー&研修(主な実績)

・「わくわくイノベーション塾」毎月開催

・「地域×クラウドファンディング活用セミナー」随時開催

・「問題解決思考法」研修

・「問題解決のビジネス交渉術」研修

・「問題解決型リーダーシップ」研修

・「ロジカル シンキング」研修

・「クリエイティブ シンキング」研修

・「アイデア実現!ビジネスモデル作り」研修

・「地方自治体の政策形成」研修

・「新入社員の心構え」研修

・「プレゼンテーション力」研修

 

☆株式会社 ビズ・ナビ&カンパニー

・福岡市中央区舞鶴3-1-10 セレス赤坂門4F

・tel:092-761-6130

・HP:http://www.biznavi.co.jp/

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清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第77話)

第77話:持ち歩く鞄の重さは、自分自身が積み重ねた「知の重み」。

 外部でのミーティングやワークショップを実施する際に持参するバッグが、以前より重くなってきました。歳を重ねて腕の筋肉が落ちたわけではなく、持参するものが増えたからです。紙も1枚であればさして重くないのですが、資料としてカタチになるとそれなりの重さになります。それに加えて、モバイルPC。軽量をうたい文句にしているとは言え、やはりそれなりの重さです。

 そのための自己防衛的に、ビジネスバッグの数は増えていきます。荷物を入れるバッグ自体が重ければ話になりません。できるだけ軽いものを買い求めます。自分のデスクの周りには幾つものバッグが並んでいます。大きくても軽いものの中には、備忘的な資料類を常備することになってしまいます。会社案内・業務内容案内・最近のトピックスニュースの切り抜き・移動車中で読む書籍・・・。持たなくても済むものも含まれていますが、新しい出会いがもしあったなら、その時に自らを説明できるものは常時携帯しておこうとする、会社を始めた頃からの習い性は今さら変えようがないようです。

 その昔、子どもが小さい頃には、夏休みに年に一度の家族旅行をしていました。旅行の折には、家族の衣類等を持ち歩く。夏で薄着とはいえ、それなりの重みがありました。年に一度のことだと思い、今となってはその荷の重さも懐かしいもの。今は、遠くに出かけるのはその全てが業務出張。物見遊山を兼ねたものは、いつの日か自分がマーケティング・スタッフの頭を離れ、企画を進めるペンを置いた時と心に決めています。

 今日も、相変わらずの「重み」を腕に感じながら、いつものビジネスバッグを持って出かけます。その重さは、自らの歩んで来た時の流れと、積み重ねた知の「重み」と心得て、大量の発汗。(第78話に続きます)

 

清野氏 法政大学 講義

株式会社マップス 代表取締役 清野 裕司

Eメール: maps@mapscom.co.jp

URL: http://www.mapscom.co.jp

 

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エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第52話)

第52話:負担額自体は前回の半分程度となる次回の消費増税

 次回の消費増税の負担額を試算すると、消費増税そのものは景気へのダメージが前回の半分程度になると判断される。参考のために89年度と97年度、2014年度、それから次回2017年度に2%ポイント引き上げた場合のそれぞれについてマクロの負担額を見ると、89年には物品税の廃止等の減税もあり、ネットの増税幅は1.8兆円にとどまる。当時はバブル景気末期で景気の勢いもあったため、結果的に景気への影響は軽微だったといえよう。

 それに対し、97年度は消費税率の引上げ幅自体は2%で、負担増は5兆円程度と限定的であった。しかし、特別減税の廃止や年金医療保険改革等の負担が重なり、結果的には9兆円近い大きな負担となった。更に、景気対策がない中で同年6月にアジア通貨危機が起こり、同年11月に金融システム不安が生じたため、景気は腰折れをしてしまった。

 確かに、97年度は消費増税以外の負担増もあったため、消費増税の影響だけで景気が腰折れしたとは判断できない。しかし、前回の消費税率3%引き上げは、それだけで8兆円以上の負担増になり、家計にも相当大きな負担がのしかかった。

 次回の消費増税の負担額は、財務省の試算によれば、2017 年4 月から軽減税率を導入せずに消費税率が10%に引き上げられると、最終的に税収が5.6 兆円増えることになる。これは、一方で酒類・外食を除く食料を軽減税率の対象品目とした場合の必要な財源が1 兆円となるため、家計全体では4.6 兆円程度の負担になることを示唆している。

 これを単純に世帯数で割れば、一世帯平均9万円強の負担増になる。しかし、総務省『家計調査』を用いて、具体的に平均的家計への負担額を試算すれば、年間約4.6万円の負担増となる。つまり、家計が全て負担した場合に比べて実際の負担額が5割強にとどまることからすれば、マクロで見れば、企業が消費税率の4.6兆円の負担分のうち2.3兆円程度は価格転嫁できないと想定される。

 続いて、2014 年の総務省家計調査を用いて世帯主の年齢階層別の負担額を算出すると、世帯主の年齢が30 代~60代の世帯では4万円/年を上回るも、世帯主が20 代以下か70代以上になるとその額が4万円/年を下回る。同様に、世帯の年収階層別では、年収が1500 万円以上の世帯では負担額が10 万円/年を上回るも、年収200 万円未満ではその額が2万円/年を下回ることになる。

 なお、軽減税率導入により1兆円の財源が必要になるといわれている。自民党と公明党の協議により、総合合算制度の見送りで4千億円の財源確保は可能となっているため、残りの6千億円の財源をどう確保するかが今後の課題となる。自公の協議では、あらかじめ軽減税率のために赤字国債は発行しないと決めているため、たばこ増税や社会保障サービスの縮減などを通じて軽減税率とは別に負担増になる可能性もあることには注意が必要だ。(第53話に続きます)

 

永濱 利廣 氏

第一生命経済研究所

経済調査部 主席エコノミスト

永濱利廣

 

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nagahama20161011企画提案、事後報告、業界予測──。自分のやりたい仕事を通すには、わかりやすさと説得力を兼ね備えたレポートをつくる力が欠かせません。でも、多くは「表やグラフを多用しすぎ」「論旨が脱線」「とにかく長い……」など、“残念なレポート”になってしまっています。長年、業界のプロや一般読者を対象に“読ませるレポート”を作成してきたエコノミストが、どんなレポートも見違える大原則を公開します。