清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第62話)

第62話:マーケティング思考に「なれあい」は禁物です。

 自分が真剣に話をしている折に、意味もなく笑う輩がいます。話の内容にもよりますが、仕事の内容や企画案件の肝になることを集中して話している時は、気が萎えてしまいます。その後の話をする気がなくなってしまいます。双方が長く知り合っている者同士の場合に体験する場です。まさに「慣れ合う」状況であり、新しい気付きや発見の乏しい「なあなあ」のやり取りが横行する時です。

 ただ、長い付き合いになっていたとしても、儀礼を超えた豊かな会話もあります。朝の散歩の折に、ほぼ毎日出会う人。自分の連れた小犬に話しかけるように、にこやかな顔つきの方に出逢います。こちらも、何となく穏やかな顔つきになって、近づけばお互いに元気な声で「おはようございます」の挨拶。時に季候のあいさつが加わることもあります。朝のひと時に、なごやかな空気が漂う、まさに「馴れ合い」のやり取りです。

 しかし同じ馴れ合いでも、気分を悪くするものもあります。「なれあい勝負」の八百長問題。広辞苑によれば「八百長」とは「明治初年、通称八百長という八百屋が、相撲の年寄某との碁の手合わせで、常に1勝1敗になるようにあしらったことに起こるという」とあります。結果がわかっていることに対しては、当然その時々の驚きも感動もない、嫌な「なれあい」です。

 国会の答弁を聞いていても、時に「なれあい」を感じることがあります。本質をなかなか突くことが出来ず、先日聞いたやり取りと同じ様子を繰り返しニュースで見せられたのでは、真剣さが伝わってきません。

 マーケティングの世界での「なれあい」は何でしょうか。従来品と同じような内容でありながら、さも最新の製品であるかのように伝えるメッセージ。自分の頭で考え抜いたとはとても思えない、良く見慣れた企画書。定期的なミーティングで、長幼を超えた会話をするスタッフ。その「なれあい」は親しみ過ぎて礼を欠く「狎れ(なれ)あい」です。

 マーケティングを展開するのであれば、何事にもなれることなく、日々の鮮度を心したいと思います。(第63話に続きます)

清野 裕司 氏 オフィスにて
株式会社マップス 代表取締役 清野 裕司
Eメール: maps@mapscom.co.jp
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原秀治の“わくわくイノベーション”コラム/地域未来を考える(第15話)

第15話:交渉術は、創造的問題解決

日本人の多くの方が、交渉は苦手という意識があります。

それは、交渉とは何なのか?交渉の心構えや準備、交渉の技術を学ぶ機会がなかったからです。交渉学は、米国のハーバード大学で生まれた学問ですが、日本では交渉術を学ぶ機会が少ないのが現状です。

一方で、近江商人の「三方良し」という言葉が有名ですが、これは、「自分よし。相手よし。世間よし。」という考え方で交渉術に類似しています。日本人は交渉が苦手と思い込むことはないのです。

交渉術の目的は、交渉とは「勝ち負け」ではなく、双方の価値が最大になる範囲で交渉を成立させることです。つまり、win₋win(お互いの得)の関係を築くことなのです。そのためには、相手が好きか嫌いかなどの感情論ではなく、交渉の目的に集中し、対話の技法と双方の問題を解決していく創造的問題解決思考が必要となります。

交渉術を学ぶことで、交渉は苦手という意識から、交渉が得意という意識に変わり、不安やストレスを和らげながら交渉に望むことができるようになります。

また、交渉は「勝ち負け」から「お互いの価値、共通の利益」が目的であるという考え方に転換できることで継続的な関係を築くことができるようになり、現在だけでなく将来の大きな利益の獲得が可能になります。さらに、営業トークや話術などのテクニックではなく、感情に流されずに客観的かつ冷静な態度で行うことでき、交渉の主導権を保ちながら相手をリードしていくことが可能となります。

私は、現代の日本人に足りないものは、近江商人のような枠を超えた発想力であると考えます。

三方よしは理想論ではなく、過去に実践されたビジネスモデルであり、現代でも通用するビジネス哲学なのです。(第16話に続きます)

 

毎月開催している「わくわくイノベーション塾」では、参加者の想いと対話を重視した「オープンな共創の場」の提供により、皆さんと一緒に地域の未来を描いています。

  • わくわくイノベーション塾と地域クラウドファンディング(FAAVO福岡)の詳細は、下記リンクの「新着情報」でご覧になれます。

http://www.biznavi.co.jp/news/161.html

https://faavo.jp/fukuoka

原 秀治 氏

株式会社ビズ・ナビ&カンパニー

シニア・コンサルタント 原 秀治

Eメール:shuji@biznavi.co.jp

URL: http://www.biznavi.co.jp/

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☆原 秀治(はら しゅうじ)

☆所属コンサルティング会社

株式会社 ビズ・ナビ&カンパニー

・シニア コンサルタント(MBA)

・問題解決ファシリテーター

・地域クラウドファンディングFAAVO福岡(プロジェクトマネージャー)

 

☆専門領域 (企業コンサルティング&研修講師)

・イノベーション発想法

・問題解決思考法

・問題解決の交渉術

 

☆開催セミナー&研修(主な実績)

・「わくわくイノベーション塾~地域の未来を考える~」毎月開催

・「地域×クラウドファンディング活用セミナー」随時開催

・「誰でも分かるアイデア発想法」ワークショップ

・「戦略的思考(問題解決)」研修

・「問題解決のビジネス交渉術」研修

・「問題解決リーダーシップ」研修

・「やさしいロジカルシンキング」研修

・「やさしいクリエイティブシンキング」研修

・   地方自治体職員向け「政策形成」研修

・「新入社員の心構え」研修

・「プレゼンテーション力」研修

 

☆株式会社 ビズ・ナビ&カンパニー

・福岡市中央区舞鶴3-1-10 セレス赤坂門4F

・tel:092-761-6130

・メール:shuji@biznavi.co.jp

・HP:http://www.biznavi.co.jp/

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清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第61話)

第61話:思い遣ることを通勤電車の「The 席」が教えています。

 長く東京に住み、自分のビジネスの拠点も変わらずに、ほぼ毎朝のように同じ時間の電車に乗っています。毎朝恒例の通勤風景の中に自分がいて、周りも見慣れた顔が並んでいます。昨日も今日も同じでしたが、座席の占有の仕方もさまざまであることを、ふと思うことがあります。

 最近の電車の座席は、色が違っていたり、一人ずつの占有領域を示すくぼみのあるものもあります。此処があなたがシェアすべき領域ですと、“The 席”を明示しているようです。

 しかし、世の中そうはいかないのが通例。一人で二人分。一人で1.5人分。ちょっと、ほんの5センチ移動するだけでゆとりは生まれるのに、頑として席を占有する輩。髪の乱れをなぜか気にしながら、新聞を広々と広げ読む1.5人分の女性。何とも不思議な光景です。

 他人を思うということを忘れてしまったのでしょうか、現代の都会人は。そんなことを考えるよりも、今日の自分の仕事や試験問題の方が大事なのでしょうか。沈黙の続く電車の中で、思いは広がっていきます。

 自分が下りるべき駅に着く。「忘れ物はありませんか・・・」と元気の良い車内アナウンスが聞こえてきます。そそくさと出口に向かう群集。

 今朝もまた多くの人が大事なものを忘れているような気がしました。他人を思い遣る心を、振り返ってみる電車の座席が語っているような気がします。(第62話に続きます)

清野 裕司 氏 オフィスにて
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エコノミスト永濱利廣の経済コラム (第38話)

第38話:新アベノミクスの評価

 アベノミクスの新しい三本の矢とは、(1)強い経済、(2)子育て支援、(3)社会保障の3つである。それぞれ目標として、名目GDP600兆円を目指す、出生率1.8人を目指す、50年後に人口1億人を維持する、介護離職ゼロを目指す、などの数値目標が掲げられている。

 しかし、市場関係者の受け止めとしては、改革姿勢の後退に見える。なぜなら、市場関係者の要望とのすれ違いが感じられるからである。

 具体的には、来年夏の参院選を睨んで弱者・女性・地方を強調した分、構造改革色が薄まってしまった感がある。また、これだけ消費が低迷しているのに安倍総理はデフレマインド払拭と評価しており、デフレギャップが拡大しているにもかかわらず旧第一の矢である大胆な金融緩和と旧第二の矢である機動的な財政政策への期待も低下してしまっている。

 個人的には、弱者、女性、地方対策も旧第二の矢と旧第三の矢の成長戦略に該当するため、新三本の矢とか出さずに足元の経済状況を慎重にとらえて、旧三本の矢を強化するスタンスでいったほうが良かったのではないかと考えられる。

 なお、旧アベノミクスにおける構造改革の目標は3つあった。一つ目は、日本の「稼ぐ力」を取り戻すである。実際、「法人税率の引き下げ」「コーポレートガバナンス・コード」「賃金アップ」はそれなりに進んでいる。「公的年金の運用方針の見直し」も、日本国債の運用比率を60%から35%にして、日本株や海外の株・債券を買って円安株高のマーケットを支えている。

 二つ目は「担い手」を生み出すである。安倍政権は50年後に1億人程度の安定した人口構造を目指している。このためには出生率の引き上げが不可欠となるが、労働力人口の減少を最小限にするためにも女性と外国人、シニア層が活躍しやすい環境が不可欠となろう。

 三つ目が岩盤規制の改革、すなわち「雇用・医療・農業」の改革である。これらは、規制で需要を押さえ込んでいる分野となる。経済の生産性を上げるためには、経済的にパフォーマンスをあげた人が恩恵を受けられる世の中にする必要がある。特に、経済が強い国は労働市場が流動的となっている。目まぐるしく変化する成長分野に適正なる人材が素早く移動すると新しい産業が伸びるからである。そうなるための起爆剤のひとつが正社員の解雇ルールの明確化であろう。一方、団塊世代が後期高齢者になるのが2022年頃からとなり、医療のニーズは高まるが、社会保障の関係で国の負担も増えることが問題となる。ジェネリック薬品の利用率を上げる、シニアの過剰な診察を減らすために窓口負担金を増やすなど、社会保障の効率化も必要となる。他方、農業については有力な企業が農業に参入しにくい規制があるため、それを取り払えば、第一次産業も成長産業になる余地は十分にあると考えられる。(第39話に続きます)

永濱 利廣 氏
永濱 利廣 氏

第一生命経済研究所
経済調査部 主席エコノミスト
永濱利廣

エコノミスト永濱氏の書籍をご案内させていただきます。

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書店やネット(下のURLをクリックしてください)でお買い求めいただけます。http://store.toyokeizai.net/books/9784492396209/

経済は「環境」と「政策」に左右されます。 だから、それらが今とそっくりの時代がもしあれば、 今後の日本経済に何が起きるかを予測できるはずです。 しかし、そんな都合のいい時代があったのでしょうか。 実は、あったのです。 それが1986年と、2014年の日本です。 80年代後半、日本は未曾有の好景気に沸きました。 それと同様、今の日本は、黄金期の入り口に立っているのです。

【1986年→1989年】 原油価格が1/3に下落 史上最低の公定歩合 公共事業費が増加に NTT株公開 消費税導入 「死んだふり解散」で自民党圧勝 「前川リポート」による構造改革 ブラックマンデーと、その後の急回復

【2014年→2017年】 原油価格が1/2に下落 金融の異次元緩和 機動的な財政政策 郵政株公開 消費税増税 「アベノミクス解散」で与党圧勝 「日本再興戦略」による構造改革 中国ショックと、その後の急回復?

原秀治の“わくわくイノベーション”コラム/地域未来を考える(第14話)

第14話:右脳+左脳思考

グローバル化や技術革新など環境の変化が大きく、ニーズの変化も早い時代です。

つまり、答えのない時代となり答えを考えることが必要となりました。

まずは、時代の流れや変化の兆しを把握してみましょう。

グローバルでは、低コストや成長性の高い後進国への海外展開が進んでいます。

地域活性化策の1つに工場誘致がありますが、このまま工場誘致に頼り続けていても海外移転の波には逆らえないのではないでしょうか?

国内人口の減少により労働者数も減少していきます。子育て支援や雇用延長策だけでは対応しきれないのではないでしょうか?海外からの労働力の移入策など代替案を考えることが必要な時代です。

技術革新では、オートメーション化が進み、作業の担い手が人の手から機械やロボットに移行しています。事務作業もIT化により担い手が人からコンピューターに移行しています。

今の仕事をこのまま続けていても大丈夫でしょうか?今の仕事が消えていく時代です。

ニーズでは、モノから心の豊かさが求められるようになりました。

自社が提供している商品は、この豊かな時代の中でも需要があるでしょうか?

品質や機能性、コスト削減だけを追求していては、心の豊かさは満たされない時代です。

21世紀はコンセプトの時代です。コンセプトとは、新しいことを考え出すことです。

そして、他人と共感できる人のことです。そのためにも、右脳を活かして新しいことを発想し、実現の可能性を検証していく左脳の能力が必要なのです。

 

毎月開催している「わくわくイノベーション塾」では、参加者の想いと対話を重視した「オープンな共創の場」の提供により、皆さんと一緒に地域の未来を描いています。

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原 秀治 氏
原 秀治 氏

 

原 秀治 氏

株式会社ビズ・ナビ&カンパニー

シニア・コンサルタント 原 秀治

Eメール:shuji@biznavi.co.jp

URL: http://www.biznavi.co.jp/

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☆原 秀治(はら しゅうじ)

☆所属コンサルティング会社

株式会社 ビズ・ナビ&カンパニー

・シニア コンサルタント(MBA)

・イノベーション ファシリテーター

・地域クラウドファンディングFAAVO福岡(プロジェクトマネージャー)

 

☆専門領域 (企業コンサルティング&研修講師)

・イノベーション発想法

・問題解決法

・未来セッション

 

☆開催セミナー&研修(主な実績)

・「わくわくイノベーション塾~地域の未来を考える~」毎月開催

・「地域×クラウドファンディング活用セミナー」随時開催

・「誰でも分かるアイデア発想法」ワークショップ

・「戦略的思考(問題解決)」研修

・「問題解決のビジネス交渉術」研修

・「問題解決リーダーシップ」研修

・「やさしいロジカルシンキング」研修

・「やさしいクリエイティブシンキング」研修

・   地方自治体職員向け「政策形成」研修

・「新入社員の心構え」研修

・「プレゼンテーション力」研修

 

☆株式会社 ビズ・ナビ&カンパニー

・福岡市中央区舞鶴3-1-10 セレス赤坂門4F

・tel:092-761-6130

・メール:shuji@biznavi.co.jp

・HP:http://www.biznavi.co.jp/

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