日中経済交流の架け橋、日本国際貿易促進協会

以前、中国向けマガジンを発行していた時に非常にお世話になりました。今回は、日本国際貿易促進協会 泉川友樹氏にお願いしまして、ザ・九州特区に寄稿していただきました。多くの日本企業との橋渡しをされてきた活動の歴史を中心にご紹介いただきます。

 

日本国際貿易促進協会は社会主義圏との経済交流促進を趣旨として1954年に設立された法人会員制の民間団体です。現在は中国との経済交流を主要業務としています。

設立当時は東西冷戦期であり、日本は社会主義国と政府間関係を樹立できておらず、民間の経済活動に大きな制限があった時代でした。その中にあって、当協会は会員企業や中国政府、関連団体、企業の支持をいただきながら経済交流を粘り強く進め、日中国交正常化において経済面での基礎を構築する役割を果たしました。中国には「井戸水を飲むときには井戸を掘った人の事を忘れるな」という言葉がありますが、当協会はまさしく「井戸を掘った」存在であり、中国はその言葉通り、今でも当協会との関係を大切にしています。年に一度派遣している協会代表団では国家要人が会見に応じ、その時期の日中経済交流の現状や課題について率直な意見交換を行っています。

日中は1972年9月29日に国交が正常化し、経済交流を行う上での政治的な障害は一挙に取り払われましたが、中国は当時文化大革命がまだ終結しておらず、経済的には混乱が続いていました。経済交流が本格化したのは鄧小平の改革開放政策が始動した1979年からです。

改革開放後は、中国の大きな潜在力が日本企業から重視され、貿易のみならず投資面でも交流が活発化しました。また、中国からも日本の技術やノウハウを学ぶため代表団が多数日本を訪れました。当協会は国交正常化前から培ってきた中国とのパイプやビジネスのノウハウを活用し、これらの受入や企業進出のサポートを行いました。現在、日中貿易総額は年間3000億ドルを超え、2万社を超える日本企業が中国に進出し、数百万人の中国現地スタッフを雇用していると言われていますが、このような状況を作り出す先駆的役割を果たしたと言えると思います。

その後、中国はWTOに加盟し、世界ルールの中で経済活動を進め、中国に進出した日本企業も独自に自由な経営を展開するようになりました。このような中で当協会の役割も変化してきておりますが、中国が日本とは政治体制や経済システムが異なる国である以上、当協会はこれからも日本企業が中国と付き合う上で有用かつ必要な存在であり続けると思います。

今後も日中両国の間に立って経済面での架け橋の役割を果たし、時の政治関係に左右されない民間の自由な立場で中国との経済交流を進めていきたいと考えています。

 

温家宝総理会見で通訳をされる泉川氏

当時温家宝総理と会見する日本国際貿易促進協会会長河野洋平氏

通訳は日本国際貿易促進協会の泉川氏です。

日本国際貿易促進協会の案内

http://www.japit.or.jp/

清野裕司著「寺子屋式 手習いマーケティング」

tenaraimarketing_gazou 「広告やメディアで人を動かそうとするのはあきらめなさい」という本が話題になっています。SNSの普及等で、もはやコミュニケーションを発信側がコントロールできなくなったことを言っています。しかしこの著者はあきらめなさいと言いつつも、「あきらめる」ということは仏教用語で「明らめる=明らかにする」ことだと言います。もっと見極めて、気づきなさいと言い、そして気づかなければいけないことは、まず、1万人、10万人、100万人の「たくさんの」人を動かす原点は「一人」を動かすことにあるということです。また、insight(本音)の中にある「ココロの沸点」を体験させることだと言っています。

「ザ・九州特区」では清野先生のご協力のもと、マーケティングの基礎を学ばせていただいております。先生の著書「手習いマーケティング」の中は「マーケティングは考えではなく行動」であると言います。そして「イノベーションとは技術的な革新にとどまらず『お客様に感動』を提供することだ」とも。 まさに先生が言う「伝えるから動かすマーケティング」です。先生の当サイト投稿シリーズ『風を聴く』とは考え・気づき・行動です。また、実践的な行動とはお客様への提案だとも言っています。先生は「気づいたことをまとめて相手に知らせることが提案だ」。「提案書にまとめ上げることはもちろん大切だけれども、それ以上に大切なことは、何に気づいて知らせてあげるかということ。」だと言っています。

「気づく」とはそもそも風を聴くと言いますか、自然から、あるいは天から降りてきたようなものであり、それが「感動」と深く結びつくのでしょう。「ああ、あの人は私のために、がんばってくれていたのだなあ。」とか、難しい問題が分かった時の感動とか。自分が気づき感動したことを、相手に気づかせる。つまり感動の転移ですかね。 先生著書では実践的な提案書の作り方まで、丁寧に説明しています。 詳しくは以下でご覧ください。 http://www.mapscom.co.jp

清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く(第9話)

第9話:購買を促す「さいじ」を考えよう

 消費行動のきっかけは、日常の生活において「備える」ことが原点にあるといわれます。「寒くなってきたから防寒用品を揃えよう・・・」「そろそろ春物を準備しよう・・・」といった感覚です。”備えあれば憂いなし”の生活心理が働くということでしょう。 備えるきっかけは、生活の節目への対応とも読み替えられます。大きくは次にあげる3つがあると考えられます。 ひとつには、人生です。「そろそろ社会人だから・・・」「こどもも大きくなってきたから・・・」等々、あげればさまざまな人生のステージが想起できるでしょう。

 しかし、最近はどうもこの感覚が薄れてきているようにも思われます。別に次のステージに備えなくても、今が良ければそれで良しの感覚が広がっているようです。 今ひとつは、季節。「歳時」といえるものです。節句があるように、まさに節目に対応した感覚での消費行動喚起です。しかし、これもどうやら薄まっているようです。正月と言われても、これといった感覚が湧き上がってこなくなって久しいような気がします。 であれば、今ひとつの節目が必要になります。それが、祭り「祭事」です。祭事は変わらない日常からひと時離れて、いつもとは異なる自分や生活感覚を獲得する場でもあります。歳時と相まって季節感を醸し出していました。夏祭りや秋祭りに胸躍らせた記憶もあるのではないでしょうか。

 今これに変わるものが「催事」と捉えられます。日常を離れた楽しみや喜びを提供する場としてあるもの。それこそが、思わず我を忘れてまで喚起される購買への動機になるのではないかと考えられます。 「歳時」「祭事」にプラスした「催事」。消費を促すきっかけが、毎度同じような仕掛けでは、人はあきてしまいます。驚きや感動を与えることのできる催事を考えることも、今の消費を促進するきっかけになるものです(第10話に続きます)

株式会社マップス 代表取締役 清野 裕司
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