清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第149話)

第149話:11月にクリスマス。そんなに急いでどこへ行く。

 私が使っている手帳を今一度開いてみました。12月のカレンダーで、クリスマスを、いつと記述しているのかを確かめたかったからです。12月25日にクリスマスの記載があります。11月は、冬支度の霜月であって、時が慌しく過ぎる師走ではありません。

 今の時代の暦はどのように動いているのでしょうか。11月にクリスマスツリーが街角を飾ります。時計を先に進めなければならないほど、今の暮らしは時に追われているのかと思ってしまいます。一方で、「ゆとり」や「やさしさ」「自然回帰」といったことがかまびすしく謳われます。ゆとりを問うのであれば、時間は暦通りに進めばよいのではないか。何も先を争うことはないと思います。

 日常の中で、時計がその時々の時刻を知らせてくれますが、時の流れは暮らしの中の景色が教えてくれるものです。時計は時の移り変わりは教えません。人それぞれが感じる暮らしの時計があるはずです。それを壊してまで、先に進む必然性があるのでしょうか。疑問です。余りにも先を急ぎすぎて、遺すべきもの、守るべき文化を置き去りにして新しいものを追い求めてきたのが、今までの日本の歩みだったのではないかと考えてしまいます。

 「暮らし時計」を忘れてしまっては、「ゆとり」や人への「やさしさ」も忘れてしまいそうです。今居る場がどこなのかすら見えなくなってしまう恐れがあります。そもそも暦は、明日に向けて期待の扉を開く行為です。どうやら今は、その明日が信じられなくなったのかもしれません。今のうちに・・・といった考えがあるのか、11月のクリスマスツリーは、そんな現在を象徴しているようにも思えます。

 私は、12月25日にクリスマスを、そして重ね来た時を、除夜の鐘を聞きながら振り返る暦の中で、「暮らし時計」を進めることなく明日を迎えたいと思っています。(第150話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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投稿者:

ジパング・ジャパン

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