清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第159話)

第159話:目(芽)線はいつまでも柔らかくありたいものです。

 仕事柄もありますが、さまざまな分野の人と出会う機会を多く持つことが出来ます。今年もまた、新たに社会人としてスタートを切った若い芽に、仮に配属されたビジネス現場で出会う季節になりました。

 芽は大いなる光と水によって生育し、花を咲かせ実をもつ。そして合わせて根を張っていきます。ある一点の常識の中でのみ栄養分を吸収すると、その根の張り方が厄介なことになってしまいます。歳を重ねるにしたがって、柔軟な発展を止める根になってしまうからです。

 柔らかな新芽であったものが、経験や実績からでしょうか、頑として動かぬ根を張ってしまう場面に出会うことがあります。他者がいくら力を入れて抜き去ろうとしても微動だにしません。自分の正しさを頑迷に維持しようとしているかのように見えます。歳を重ねることは、経験を重ねることに近いものがあります。経験を積めばそれだけ柔軟性が増すかと思えば、それが逆の現象だから厄介なのです。自分自身の能力の深さや知識の広がりよりも、付き合ってきた企業や人の持つ能力や知識に依拠しながら、さも自分のそれのような判断がまかり通るケースです。そうすると、他者に対するものの言い方や振る舞いも、何故か高飛車です。自説の正当性を一方的に述べて、若い芽に「こうあらねばならない」といった高い目線からの指摘が多くなってしまうようです。共に考えていこうといった姿勢は皆目見られません。

 企業人が発信する若い力への激励は良い。しかし、よく見かける団体(社団/財団)発の会報誌には、経験(年齢)を重ねた多くの先人が、高い目線で「かくあるべし」の情報を発信しているものに出会います。目線が何とも高く高圧的にすら感じます。それでは、若い芽が萎えてしまうように思えます。若い芽は、自らの目で現実を捉え、眼力を養おうとしています。彼らの力を引き出すのが先人の役割と考えれば、「さあ、共に考えよう・・・」と声をかける目線が欲しいもの。
 
 マーケティングに出逢って半世紀。時は刻まれました。歳を重ね経験も積みました。しかし今なお、わからないこと、知らないことが山積する若芽と心得た目線で、マーケティングを語り継いでいきたいと思っています。(第160話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

10冊目の新書が出ましたので是非お読みください。

清野裕司の「ビジネス心論」


今、マーケティング・スタッフには効率よく作業をこなすためのスキルを高めることよりも、幅広い視野で変化を敏感に捉える感度(センス)が問われています。起きている現象を見る目だけではなく、時にもう一つの目(心眼)を開いて、今迄と今を見直し、明日への道を切り拓いて行くように、自らの心に問う学びの志です。
学ぶこと考えることの楽しさを知った自らのビジネス体験を、次代へと歩み行く方々に伝承しておきたいと考えて「心論」と題しました。

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投稿者:

ジパング・ジャパン

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