清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第152話)

第152話:「名顔一致」の顧(個)客との会話がマーケティングの原点です。

 時代の価値観を共有することが目的でしょうか。時折TV番組で、繁盛店やヒット商品を生み出した企業の様子を、その店・企業の経営(創業)者との会話を通じて紹介しているものを視聴することがあります。そこでは、形は違えど必ずのように「経営の極意は何か」といった質問が投げかけられます。聞こえてくる答えに共通していることは、「経営に極意はないが、重要なことはお客様との会話にある」という点です。顧客がいてはじめて経営は成り立ちます。顧客なくして店も企業も成り立ちません。このごく当たり前と思えることが基本と指摘される場面を見聞きしています。

 「顧客」を知るというのは、いわばマーケティングの原点でもあります。ところが、その具体的方法を取り上げるとなると、なぜかCRMやデータベース・マーケティング、さらには POSといった、送り手が自らの思いのままに「顧客」を操るがごとき考え方が横行するようです。

 かつて「顧客の囲い込み」とか「顧客組織化」「顧客管理」といった言葉も多く語られました。しかし、お客様は囲い込まれたり、管理されたいと思ったことはない筈です。それよりも、お店での新しい出逢いや感動を得たいと思っている筈。その経験の結果が、長い付き合いの始まりになるのです。

 人と人との関係は、先ずはお互いが知り合うことから始まります。しかもそれは、相手の名前を覚えることから。POSはあくまでも、何がしかのモノやサービスが販売された時点でのデータです。相手の立場に立てば、購買した時点での会話のやり取りこそが、印象に残るものです。

 あなたは、何人のお客様の名前を承知しているでしょうか。個人名を投げかけられるお客様は何人いますか。顧客を知るのは、日常のあなたとお客様との個別的な会話に始まります。まさに、名前と顔が一致すれば、送り手・受け手の関係を超えた人間的な関係もできてきます。

 ソリューション・ビジネスを発信するのであれば、そのまず第一歩は、名前と顔の一致する顧客をどれ程知っているかを自問してみることです。

 マーケティングの思考が変わったのではなく、改めて源流を辿ろうとする機運が高まることを期待する時が今なのです。

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

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ジパング・ジャパン

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