清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第129話)

第129話:「地のモノ」は、その地の文化を発信するメディアです。

 仕事柄、東京を離れて各地に行く機会が多くあります。月にもよりますが、東京駅と羽田空港に何度も足を運ぶときがあります。出向いた地で仕事をすることを目的にしつつも、一方でその地に行ったときには、その地特有といわれるものに触れたり見たりしたいと思うもの。

 生鮮モノは別にして、その地を特徴付けているようなモノはないかと、時にCVSやスーパーマーケットを覗くことがあります。その地域にしかないような、飲み物、スナック菓子、パンなどを見たり、購入しようとしての入店です。そして、その都度裏切られてしまいます。どの棚を見ても、日常の自分の生活空間で見慣れたものばかり。伊藤園、日本コカコーラ、サントリー、キリンビバレッジ、JT・・・と並ぶお茶。日清食品、東洋水産、サンヨー食品・・・と麺類が、そして山崎、フジパン、パスコ・・・のパン類。どの棚もこれといった驚きを提供してくれません。一歩外に出ない限り、今自分がどの地にいるのかすら忘れてしまいそうです。

 店内を今一度回ってみます。味の素、キッコーマン、ハウス食品、森永製菓、明治、カルビー、ロッテ・・・やはり同じです。発見の意気込みが徒労に帰する瞬間です。そして、いつもと同じものを購入している自分に出会います。生産の効率化が進み、物流のネットワークが敷き詰められたこの国に、既に地域を楽しむことは困難になってしまったのでしょうか。各地の銘菓も、東京の幾つかの拠点に集中して並べられています。羽田に降り立った途端に、各地の土産モノが整然と並んでいます。

 地のモノは、郷愁の世界を演出したり、地域の風を感じさせるもの。しかし今や、東京こそ地のモノの集積拠点になっています。「地のモノ」は言い換えれば「彼の地の文化」だと思います。東京に並ぶのは、「地の物」であって、その背景に人影や風景が見えてこないように感じてしまいます。百貨店で開催されている「全国有名駅弁」のイベントに触れて、「地のモノ」とは文化発信のメディアのことだと思うのですが。(第130話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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投稿者:

ジパング・ジャパン

「にっぽん」を世界へ、情報発信していく会社です。

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