清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第125話)

第125話:日常生活には「慣らされたルール」があるようです。

 いつ頃からでしょうか、当たり前のように慣らされてしまっている行動があります。エスカレーターに乗る時に、つい左側に立つこと。但しこれは東京にいる場合。大阪ではこれが右に立つことになります。混雑した人込みを逸早く抜け出したいと、気持ちだけが先走る時があります。目の前をゆったりと歩かれると、何となく腹立たしさを感じることもあります。人それぞれのペースがあることを承知していながらも、自分のことを中心に考えてしまうからです。そのような人のためでしょうか、かつて「急ぐ人のために右側を空けて下さい」のサインがあったように記憶しています。最近はそのガイドなしで、何となく自然に人は片側に寄っています。そして通行に目詰まりが起きます。

 東京での動きに慣れて、夕刻大阪に入る。大阪では左右逆です。新大阪駅改札を出てすぐのエスカレーターに乗っていて、後方から押されたことがあります。舌打ちの音すら聞こえてくることも。ふと思い起こして、大阪では右に寄らねばならなかったかと、急遽立ち位置を変える瞬間です。

 大勢の人が黙々と前を見て進む。その先にエスカレーターがある。その途端に二筋あった通行路が一本になってしまう。当然、流れが滞るという悪循環が起きてしまいます。一方の筋では、大きな荷物を持ち上げるようにして、さながら階段を駆け上る雰囲気の人に出逢うことがあります。それほど急ぐのだから、新幹線の発車時間に間に合わないのかと見ている側があせってしまいます。しかし、どうやらそうではないようで、上りきったところから今度は、ゆっくりとした歩調になります。慣らされているだけなのでしょうか。

 習慣とは恐ろしいものです。デパートのエスカレーターでも同じ現象に出会います。最上階で開催中のバーゲンセールに急ぐのだろうかと思わせる集団。それほど急ぐのであれば、階段を駆け上ってはどうかと思います。買い物をゆっくりとしたペースで楽しむことはないのでしょうか。

 かつてこんなメッセージが流れたことがある。「せまい日本。そんなに急いでどこへ行く」。一方に寄る集団的な行動に、飼い慣らされた現代社会のルールを見る想いがあります。(第126話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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投稿者:

ジパング・ジャパン

「にっぽん」を世界へ、情報発信していく会社です。

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