清野裕司のマーケティング・コラム/風を聴く (第121話)

第121話:ビジネスには「損得」以外の判断基準もあるものです。

 情報社会の申し子のように、私のオフィスには一日に何回もの営業電話がかかってきます。「コピー機を入れ替えないか」「新しい投機用のマンションがあるので購入しないか」「株を買わないか」「穀物の相場に投資しないか」「プロバイダーを変更しないか」「オフィスを替えないか」・・・。多いときには、一日に5件~10件、時には私の個人名を指定して電話がある場合もあります。止む無く電話を取る。例によって例の通りの営業トーク。しかも、煽るような話し振り。何をそれ程急ぐのか。相手に考える暇を与えない術なのでしょうか。

 私の答えはいつも同じです。「現在考えていない」「特段の不便も感じていない」「そのようなことに興味は無い」といった類です。相手もある程度予想していた答えなのか、私にとって予想通りの答えが返ってきます。「今、取り掛からないと“損”ですよ」「こんなにお“得”な話に興味が無いとはもったいない」「今まで使用のものでは“損”しますよ」・・・等々。どのコメントも「損か得か」を盛んに投げかけてきます。「損か得かということ自体に興味が無い」と答えれば、「会社を経営している人が、それはオカシイ」と言われてしまう始末。自分の考えや信念は、不思議なことなのでしょうか。私にとってみれば、ごく当たり前のことなのですが。

 いつの頃からか、世情「損か得か」「勝ち組か負け組か」の二者択一的な志向性が強くなってしまったように感じます。どちらともいえない評価もあるはずです。また、金銭的な多寡によって判断しない分野もあります。私のマーケティング・マインドは、「損得」ではなく「善悪」をもってしています。ある場面では良いのだが、違う場面では似つかわしくないといった事もあります。

 ビジネスの世界にあって二者択一の判断をする場合も、「損得」だけではない判断基準を持っていたいのですが。(第122話に続きます)

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 2016年11月の九州生産性本部での授業風景
株式会社マップス 
代表取締役 清野 裕司

当ブログの寄稿記事を元に加筆編集しました新書が出ましたので是非お読みください。

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「清野裕司のマーケティング考 風を聴く」

今、経営に新たな思考力が求められています。市場にはどのような風が吹いているのでしょうか。風の音に耳を澄ませていると、次代に向けた風の通り道から、マーケティング思考で未来への道標が浮かんでくるかもしれません。それはまた、自分の心に吹く風の音を聴くことにも繋がるのではないか考えました。

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投稿者:

ジパング・ジャパン

「にっぽん」を世界へ、情報発信していく会社です。

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