グローバルなブランドづくり(第1話)

今回から3回にわたって、元フォーチュン誌日本代表 清水良胤氏にグローバルなブランドつくりについて話していただきます。

フォーチュン誌 2011年11月21日号 「九州特集」
フォーチュン誌 2011年11月21日号 「九州特集」

 私はフォーチュン誌で日本特集を23年間に渡りプロデュースしてきました。この広告特集は日本と日本企業のブランドをグローバルに構築することが目的です。フォーチュン誌のGlobal 500という世界の企業の売り上げ番付が掲載される号は世界の企業から最も注目される号で、この番付の掲載号で日本特集は1962年から50年以上の長きに渡って継続されています。長年特集に参加されている、日本でも有数な企業はグローバルエクセレントカンパニーになることを目指して、この番付のすべての項目で100位以内に入ることを会社の目標にしています。

 今回は雑誌という媒体でどのように私が日本企業のグローバルブランド構築をお手伝いしてきたのかをお話しさせていただきます。私が取材をしていてとても感じたことは、ブランドづくりが客観的なデータに基づいていなければならないという思い込みが企業に多いということでした。ビジネスの場合は数字を出して、それを比較することで自社の製品・サービス・価値が優れていることをプレゼンすることが当たり前のようになっていますが、これは科学的根拠がすべての意味をつくりだすという近代の科学主義的な考え方がベースになっていると思われます。こういう客観的なデータをベースに記事を書いていくと非常に説明的な文章になってしまいます。本当に読者はそういうパワポ的な説明を望んでいるのでしょうか?そうではないと思います。読者は単に情報を収集するだけでなく、読むこと自体を楽しみたいから雑誌を購読しているのです。

 そこで私は客観的なデータよりも人の主観を大切にし、ストーリーで企業ブランドをつくる手法を使いました。というのは雑誌には読み物としての楽しみがあり、それはストーリー仕立てになっていると思ったからです。そして最近の脳科学でもインパクトのあるストーリーは忘れることができないという研究が発表されております。実際に毎年の読者調査でも「読んだ記憶がある」が平均で約60%と圧倒的に高い数字を得ることができ、読者に最も人気のあるそして記憶に残る広告特集として受け入れられました。

 企業ブランドをストーリーで語るということがどういうことなのかをもう少し説明します。企業というのはそこで働く人々の様々なストーリーが存在します。経営者や従業員がどのような夢を描いたのか、その夢の達成にどのようにチャレンジして、どういう問題を乗り越えて、最終的にどのよう結果をもたらしたのか、そしてその結果がどのような社会的価値を生み出したのかというストーリーです。単純なプロットですが、自分達が何をやってきたのかを語ることがブランドづくりになるのです。(第2話に続く)

清水良胤氏
清水良胤氏

元 タイムインク フォーチュン誌日本代表、

現在は、場の研究所で活動されていると同時にサクセスポイント株式会社で人材育成・組織開発の仕事に携わっておられます。

 

http://www.successpoint.co.jp/company/consultants.html

 

投稿者:

ジパング・ジャパン

「にっぽん」を世界へ、情報発信していく会社です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください